Newsletter vol.44 人材育成のすゝめ②
林 万美子
皆さまこんにちは。アスカコネクト代表の林です。
前回の私のびっくりポンコツ人材っぷりに驚かれた方も多いと思います。今回は、そんな人間の再生のきっかけと、その後をご紹介したいと思います。
林主任化計画スタート
私のほぼ白紙の研修元帳を見た上司は、何故この状態なのかと驚き、少しお小言を言った後、すぐに私が最短で主任試験を受けるための資格試験の日程と、通信講座、その他の条件を全て洗い出してくれました。その結果、簿記3級から始まり、財務や法務といった金融独特の資格までありとあらゆるものを全て1発でクリアすれば、1年半くらいで試験を受けられる見通しであることがわかり、「林・主任化計画」に落とし込まれました。また、計画の推進を当時の融資係でサポートしようというチーム感まで醸成させてくれました。
ここからズレまくっていた私のキャリアの軌道が大きく修正されていきます。数年間さぼり続けたツケは想像以上に大きく、勉強漬けの日々が始まりました。それでも上司からの愛のある叱咤激励と周囲の応援ムードにうまく乗せられ、無事全ての目標をクリアし、当初の計画通りに主任の肩書を頂く事が出来ました。その後その上司の元を離れましたが、自己成長の上昇気流に乗せてもらったおかげで、係長、支店長代理まで順調に昇格し、幹部候補育成のためのプロジェクトに参加させて頂く経験を得るなど、3年目までの私は一体何だったんだろう、というほどに私という人間が一変しました。
「仕事とプライベートは別」と変に割り切りすぎて、仕事に正面から取り組めなかった私が、上司や周囲の応援という外圧により、仕事に対する意識が少しずつ変わってきたのです。この変化を起こした要素をふり返ると、「上司が真摯に向き合ってくれたこと」「チームとしてお互いに成長を支援する雰囲気があったこと」この2つが大きな要素だったと感じています。
また、この計画を推進している際に、所属長から「君が何をしたいかを考える事も大事だけれど、会社がどちらの方向を向いているのか、何故そちらに進もうとしているのか、そういう背景を良くみて、自分の方向性とあわせて考える事も必要だ」という言葉をかけてもらった記憶があります。視座を高くすることで一気に視界が開ける、今までとは違う世界が広がることに気づかされた経験は、今でも鮮明に記憶に残っています。
その後、私自身の「困ったちゃん」の経験を元に、若手のサポート・教育に力を入れるようになりました。自分が人を育成・管理する立場になって、かつての私のような全く違う方向を向いている人間や、ちょっとした過去の失敗で「出来ない子」のレッテルを貼られてしまっている人、自分をこじらせて上手くいっていない人、というのが実際かなり多い事に気づきました。こういう人たちがある程度同じ方向を向いて、前向きに仕事に取り組めれば会社として戦力は増強され、本人にとっても中長期的に良い結果につながる、という想いがありました。当初、自分の経験を元に試行錯誤をしていましたが、その後専門書を読み、それだけではどうにもならず、結果として大学院で学びを深めるきっかけにもなりました。
このような現場での実際の経験と、学問的なアプローチの両方から、私が出した結論としては、「出来るだけ若いうちに、会社の方向性と自分の方向性をすり合わせて、ライフ・ワークそれぞれのキャリアを自分ゴト化できるか」が、会社にとっても本人にとっても、重要だという事です。賢い人であれば、「そこを考えるのは当たり前では?」と思われるかもしれませんが、私をはじめとした、一般的な人間にはなかなか難しく、時間がかかってしまうのです。とはいえ、そのような気付きの機会というのはなかなかありません。ないのであれば作ってしまえ!という事で、現在、アスカコネクトで実施している人材育成研修で「会社の目標×自分の目標」として落とし込んでいます。
次回は、実際の研修現場での変化などをご紹介したいと思います。
林 万美子 (Mamiko Hayashi)
株式会社アスカコネクト 代表取締役/MBA
新卒で地元京都の信用金庫に入庫、主に融資業務に携わる。金庫在職中に経営について興味を持ちMBAを取得、2016年に金庫を退社。その後、金庫OBの経営するコンサルティング会社を経て、2018年アスカコネクトを設立し代表に就任、現在に至る。

